教育を巣食う非常識・岡山市立御南中学校累計 本日

主張書面2

平成20年(ノ)第241号
損害賠償等請求調停事件 
申立人     他2名     
相手方  岡山市・○○○○

                   主張書面2
                                   平成21年4月8日
岡山簡易裁判所 御中

                申立代理人弁護士  ○ ○ ○ ○

1,前提

本調停手続において、相手方らは平成21年1月19日付答弁書にて申立人らの主張に対して認否・反論を行った。しかしながらその内容は用語の用い方に疑義がある上、ある部分では申立人らの主張と噛み合わない抽象的議論に終始し、また他の部分では事実自体の誤解や認識に誤りがある等、到底建設的な話し合いができないものであったため、平成21年2月16日付の申立人らの主張書面を事前に提出し、疑義を質すと共にその答弁の批判を行った。ところが平成21年3月4日の調停期日においてはほぼ2週間の期間がありながら申立人らの主張書面に対する回答や反論の書面を提出することなく、相手方らの主張は答弁書に述べた以上にはないとの一言で本件紛争の解決に資する具体的な議論は全く行われなかった。しかも相手方らは今回の申立人らの要望はそもそも調停手続になじまないとして調停手続の続行に消極的な姿勢を示した。
そこで申立人としては引き続き建設的な話し合いを続けるべく、4月8日までに再度質問と意見を述べる主張書面を提出し、相手方らが書面にて回答できる1ヶ月の余裕を置いて、次回調停期日を5月11日とする期日指定を受けるに至った。
その経緯において本主張書面2を提出するものであるから、この回答・反論は必ず5月7日中に申立人代理人の手許に郵送ないしファクス送信にてお届け戴くよう求める。

2,質問

 @ 相手方らは長女が受けた暴力行為に関する事実を学校父兄に情報開示することを拒否する理由であった「プライバシー保護」につき、3点質問したがそれを回答するよう求める。特にそこで「保護」されるべき当事者は「当該生徒」(加害生徒)であるとしているのか否か、そうであるなら今回の拒否はその加害生徒及び父兄が情報開示を拒否したことに基づいているのかという質問には必ず回答するよう求める。その上で加害生徒が了解すれば、あるいは了解する方法につき合意ができたら開示する考えはあるのかという点についても併せて考えを明らかにするよう求める。

 A また拒否理由として公務員の守秘義務をあげるが、この点についても加害生徒側が方法の限定も含め開示することに同意した場合は開示する考えはあるのかについても明らかにするよう求める。

3,意見

 @ 前述の質問に正に関わるものであるので繰り返しになるが重ねて述べると、申立人らは特定生徒の氏名まで公表することを求めている訳ではない。問題点を抽出し、今後の同様事件の再発を防止するための知恵を絞るために必要且つ役立つ情報に抽象化して開示することで足りると考えている。申立人らは加害生徒を罰しようとしているのではなく再発を防止するためにみんなで考えようとしているだけである。どうして学校がその努力をしようとしないのか理解できない。

 A 学校の努力しようとしない態度は正に父兄と学校が一緒になって話し合い問題意識を共有し教育環境を改善しようとする話し合いの「必要性」の判断は一人学校が行えば足りるとする考え方にも十分すぎるほど顕れている。
そもそも「教育」を考えるとき子供の「教育を受ける権利」を基本に据えないでどうして正しい「教育」が実現できるであろうか。教育に関する話し合いを求めるのは一人学校・教師からだけで良いと考えること自体教育者としてその思い上がりを恥じるべきであろう。今その教育を要求する権利を有する生徒が、平穏な学習環境と暴力を受ける危険のない毎日を求めている以上、そのための話し合いをどうして学校・教師拒否しなければならないのか、申立人の事件を基に父兄と学校が話し合う場を設けることがどうして認められないのか、その理由を明確にするよう求める。
ちなみに答弁書記載の拒否理由については既に反論したので、前回調停期日において口頭で述べた「既に答弁書にて回答した」などという回答は受け付けないし、「話し合いも行っている」という反論についてもそれでも暴力事件は次々と発生している以上それで「十分」でないことは明らかであるからそのような反論も受け付けないことを承知置き戴いて反論して戴くよう求める。

 B 申立人らは調停の趣旨に記載している通り父兄と学校が共に認識を共有し、一緒になって考える場を設けるためのシステムを考えましょう、既にそのような対応を定めた指針等があるなら改善すべく話し合いましょうと言っている。
ところが相手方らは意識してなのかそれとも誤解なのか不明であるが、申立人らが「マニュアル」を作成するよう求めているかのごとく総括し、「既に作成しているから必要ない」かのごとく反論する。しかしながらそれでは到底建設的な議論とは言えない上、「マニュアル」が作成されているにもかかわらず、またその「重要な」はずの「マニュアルの活用」が要綱に行われていないからこそ次々と暴力事件が起きていることが相手方らには正しく認識できないのであろうか。このような貧しい理解は「すべての生徒及び保護者の状況に応じたマニュアルを作成」することなどできないとの主張に見事に顕れている。一体いつ、どこで申立人がそのようなものの作成を求めたと言うのであろうか。
相手方らは今一度真摯に申立人らの主張を読み返し、長女の件も含め、暴力事件を根絶し、安心した学習環境を確保するための方法を父兄と共に考え、試行的にでも話し合いの場を設ける工夫するよう切に求める。

 C なお前回調停期日における口頭のやりとりの中で、岡山市指定代理人から長男に対する暴力事件だけでなく、長女に対する暴力事件についても事実を正しく認識していない発言があった。特に後者については「加害生徒が腕をひっぱったら(長女が)壁で頭をぶつけた」程度の事故であるかのような認識をしていたことが調停委員からの説明により判明した。事実は「後頭部を持たれ、コンクリートの壁に前頭部を打ち付けた」ものであって、その加害生徒、加害生徒の母親、主任、担任、加害生徒担任の3教諭立ち会いのもと、加害事実が先のようなものであることを確認し、示談の書面にもその内容を具体的に記録したものである。この示談の書面の写しは父親である申立人が岡山市の教育委員会に持参しており、また相手方○○校長も当然に教諭ら3人もが立ち会って確認した事実を正確に把握していたはずのものである。それにもかかわらず一体どうして「加害生徒が腕をひっぱったら(長女が)壁で顔をぶつけた」程度の事故であるとの発言が生まれてくるのであろうか。もし意図的な事件の矮小化の試みでないとしたら呆れるような事実認識能力と言わざるを得ないばかりか、調停手続に臨む姿勢に全く熱意も誠実さも持ち合わせていなかったものと評せざるを得ない。次回以降の調停手続においてかような事実を真摯に反省し、きちんと事実を把握し、誠意を持って調停に臨むことを求めるものである。

 

4,教育行政に関連して

相手方らにとって見れば釈迦に説法と思われるかもしれないが、敢えて簡単に触れると、1990年代以降国レベルでは中央教育審議会等において学校、家庭、地域の連携の必要性が盛んに議論されるようになった。その流れの中2001年には教育関連6法が改正され、2006年に教育基本法第10条2項に「国及び地方公共団体は、家庭教育の自主性を尊重しつつ、保護者に対する学習の機会及び情報の提供その他家庭教育を支援するために必要な施策を講ずるよう努めなければならない。」と定め、同法13条では「学校、家庭及び、地域住民その他の関係者は教育におけるそれぞれの役割と責任を自覚するとともに相互の連携及び協力に努めるものとする。」と定めるに至ったものである。またその流れの一貫として2000年の4月からは「学校評議員」制度が導入され、地域に開かれた学校づくりを実現するため、学校の運営に関して、@保護者や地域住民等の意向を把握・反映する、A保護者や地域住民の協力を得る、B学校運営の状況を周知するなど学校としての説明責任を果たしていく、ことを求められているのである。
正に相手方は「保護者に対する学習の機会及び情報の提供その他家庭教育を支援するために必要な施策を講ずるよう努めなければならない」法律上の義務があり、相手方である学校も、また申立人らである父兄・家庭も、また地域住民にも「それぞれの役割と責任を自覚する」義務があり、「ともに相互の連携及び協力に努め」なければならない法的義務が認められるのである。そのためのひとつのシステムとして導入されたのが「学校評議員」制度であり、相手方らは保護者の意向を把握・反映する義務があり、学校運営の状況を周知するなど学校としての説明責任を果たすことが法律により求められているのである。このような法的義務がありながらなお「拒否」することが正当と言われるのであればその根拠を明確に示すべき義務と責任があるはずである。
相手方らはそれらのきちんとした説明をすることなく調停を不調として打ち切ることを求めてはならない。それは法的義務を逃れようと試みるものであるだけでなく、岡山市民の岡山市に対する信頼を裏切るものであり、教育者及び教育行政に携わる者の誇りと理念を放擲するものに他ならないことを銘記すべきであろう。

以上

 

 

 

 

   
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